美味しい生活

マイルドでクリーミーなフルムダンベールは、そのまま食べても美味です♪

独特の強い風味があるから青カビチーズはちょっと苦手、と思っている方は多いかもしれません。でも、フランスの中央に位置するオーベルニュ地方で作られるフルムダンベールなら、とてもマイルドな味わいなのできっと抵抗がないのではないかと思います。そのマイルドな味わいの理由と、ワインと合わせるコツを聞いてきました。

<マイルドな味わいの理由>

フルムダンベールは、オーベルニュ地方のクレルモンフェランに近い高原地帯で作られるチーズで、マイルドで濃厚な味わいが特徴です。ここで育てられる乳牛は、自然の平原で年間150日以上放牧されなければいけない、という厳しい条件があります。多くの生産条件をクリアーしたものだけが「PDOフルムダンベール」を名乗れます(以前のAOCフルムダンベール)。

その放牧期間に、なんと200種類以上もの「花」を食べていることがわかったそうです。加えて、冬の食料である乾燥した草の中にもちゃんとドライフラワーとして花がたくさん入っているのだといいます。昔、花を食べるライオンの話を読んだ記憶はありますが、こちらは花を食む牛です。詳細は聞いていませんが、多くの花を食べていることが品質の高さにつながっていると、分析的に証明できたとフルムダンベールの協会の方から説明を受けました。

では、同じフランスの青カビチーズとして有名なロックフォールとの違いは? 「ロックフォールは羊乳が原料ですが、フルムダンベールは牛乳です。それから、青カビをつくるのにペニシリンを使います。もともとライ麦パンから見つかった菌を培養したもので今では400種類ぐらいあるのですが、その中で一番マイルドな青カビになるペニシリンを選んでいるのです」という、とてもわかりやすい回答をいただきました。納得です!

<フルムダンベールとワイン>

そのまま食べても美味しいですが、いくつかアレンジ方法を教えてもらいました。

フルムダンベールのベーコン巻きと丸くカットした青リンゴの串刺し × ラングドックの赤ワイン フィトゥー

スパイシーでチェリーやプラムの香りがして、なめらかな赤ワインです。どちらもフルーティーなので、後味が心地よい甘さとなりました。

フルムダンベールとセップ茸のケーク・サクレ × ラングドックの赤ワイン フィトゥー

こちらはロースト香がしっかりして果実の香りも強く、ふっくらとした味わいの赤です。どちらも香りの複雑さがちょうどよい感じで融合。

フルムダンベールを包んだパンデピス(ジンジャーブレッド)の揚げボール × ラングドックの辛口白ワイン クレーレット・デュ・ラングドック

ちょっと手間がかかりそうですが(笑)、スパイスたっぷりのパン、パンデピス(もしくはジンジャーブレッド)を崩して、フルムダンベールを包んでボール型にして揚げたものです。これに、スパイスや洋梨のような香りがして、とてもなめらかな白ワインを合わせました。酸味が低く、甘味はないけれどトロリとした食感のある白ワインです。日本では手に入り難いかもしれませんので、太陽の恵みを受けた丸みのある辛口白をお薦めします。

フルムダンベールとバナナの一口パイ × ラングドックの甘口白ワイン クレーレット・デュ・ラングドック ランシオ

小さなパイ生地に、スライスしたバナナとフルムダンベールひとかけらを乗せて、オーブンで焼いたものです。青カビチーズと甘口ワインの相性の良さは経験済みの方も多いのではないでしょうか。今回の甘口は、酸化熟成させたタイプで、キャラメルやリンゴ、洋梨、ハチミツのような香りがする茶褐色のランシオでした。こんがりした風味もちょうどよい相性でした。

チーズとワインの組み合わせは、時々チーズ独特の香りがワインの香りを邪魔したり、チーズの油脂がワインの香りを抑えたり、意外に難しいことがありますが、フルムダンベールはクセが少ない分、ワインとも合わせやすいように感じました。赤ワインは果実味が豊かなものがよいですね。機会があったら是非お試しを♪

<付記>

フルムダンベールはフランス中央のオーベルニュ地方のチーズですが、南仏ラングドック地方のピレネー山脈の麓で造られるワイン「フィトゥー」と提携してプロモーション活動を共に行っています。そういうわけでラングドック地方のワイン取材中に、フルムダンベールの話を聞くことができました。本当にマイルドでクリーミーで、美味でした!

(text & photo by Yasuko Nagoshi)

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