シャンパーニュ好きのシェフからの粋な提案「シャンパーニュタイム」 〜銀座の「レストラン ドミニク・ブシェ」B1F〜
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パリの人気店「レストラン ドミニク・ブシェ」が銀座にオープンしました。高い天井のシックなレストランも魅力的なのですが、その上階にある「ドミニク・ルーム」と呼ばれるスペースも素敵です。そこは、シェフのおうちに遊びに行ったような感覚でリラックスできる空間で、夕刻からは「シャンパーニュタイム」が楽しめます。待ち合わせや打合せをセッティングすれば、男が(いえ、女も)上がるかもしれません。
壁にはセピア色の数々の写真が飾られていて、シェフ ドミニク・ブシェ氏の世界を垣間見ることができます。そして落ち着きのある木目が美しいテーブルに、座り心地のよいソファー。シャンパーニュタイムの「Brut Selection DB」を注文すると、ドミニク・ブシェのオリジナルのシャンパーニュが、フルートグラスに並々と注がれました。このたっぷり加減は、ドミニクさんの指示があってのことのようです。
そもそもドミニクさんは大のシャンパーニュ好きで、パリ8区のトレアール通りに自分の店を構えた後、長年付き合いがある「ピエール・ミニョン」にオリジナル銘柄を頼むことにしたそうです。「25年ほど前から知り合いで、ある日にバーで会ってね」。小さな家族経営の造り手で「目の行き届く範囲内にしか売らない主義で、息子が手伝っていて、娘はピーアール、お母さんはデスクワーク」を担当しているとか。
シャンパーニュの中でもヴァレ・ド・ラ・マルヌという地区にあるブルイユ村に拠点を置く造り手で、畑の半分以上がピノ・ムニエという黒ブドウのため、ここの定番は、自ずとピノ・ムニエが主体となります。実際にそれが評判よく、エリゼ宮はじめ多くの有名レストランからも信頼されているのですが、ドミニクさんはいくつか注文をつけました。ピノ・ムニエの比率は30%まで下げて、残りをシャルドネとピノ・ノワールにすること。もうひとつは最後の糖分調整を低めに抑えてもらうこと。そうして「ドミニク・ブシェ ブリュット」が2006年にできあがり、その後ロゼとゼロ・ドザージュ(最後の糖分調整を一切行わない極辛口タイプ)も仲間入り。
とてもバランスよくなめらかな口当たりなので、シャンパーニュだけでも飲み進んでしまう味わいなのですが、そこに豪華なタパスが! 丸い揚げ物は白身魚のコロッケ。グリュイエールを巻き込んで焼いたブリオッシュには生ハムが。スモークサーモンとトマトのコンフィの組み合わせ。イチジクとブルーチーズのフルムダンベール。そしてフォアグラ。内容は少しずつ変わるようですが、もちろんいずれも「ドミニク・ブシェ」の味わいです。
そういえば、ドミニクさんは「日本は私の第二の祖国」というほど日本好きで、30年間日本に足繁く通っていらっしゃるとか。でも、その理由のひとつがわかりました。奥様が翻訳家の松本百合子さん。ちょうど一緒にいらっしゃったので少しお話を伺いましたが、まさにおうちに呼んでいただいて一杯飲んでいるような感覚になってしまいました。
ドミニクさんが、パリで頻繁に来店される92歳の女性がいて、ランチにもディナーにも必ずシャンパーニュを一杯飲むのだという話をしていました。いずれ百合子さんもそうなるのでは?と。。。ドミニクさんも、百合子さんも、その女性と同様に「シャンパーニュのない人生は考えられない」ようですね。だからこその「シャンパーニュタイム」なのでしょう。喜びを分かち合う時間といってもよいのかもしれませんね。
(text & photo by Yasuko Nagoshi)
「Brut Selection DB」シャンパーニュと5種類のタパスがセットで2,900円
ブリュット<グラス 1,600円/ボトル 9,800円> ゼロ・ドザージュ<ボトルのみ 12,600円> ロゼ<グラス 2,100円/ボトル 12,600円> ランチ<コース 3,500円>
カテゴリー | フレンチ・レストラン | |
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店名 | レストラン ドミニク・ブシェRestaurant Dominique Bouchet | |
住所 | 東京都中央区銀座5-9-15銀座清月堂ビルB1F/B2F | |
最寄駅 | 銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅 | |
電話など | 03-5537-3290 | |
営業時間 | B1Fカフェランチ11:30 – 14:00シャンパーニュタイム17:00 – 22:00 | |
定休日 | 日曜日・月曜日 | |
URL | http://www.dominique-bouchet.com/tokyo/index.html |
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