ドゥラモットからブラン・ド・ブラン2007リリース開始! 〜有名ソムリエ3名に、楽しむコツを聞く〜
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ドゥラモットのブラン・ド・ブランのヴィンテージは、ブラン・ド・ブランの中でも独自のスタイルを確立しています。現在2004年ヴィンテージが市場にありますが、次に続く2007年もリリースが始まるようです。バック・ヴィンテージと比較試飲することで見えてきたドゥラモットの世界、そして2007年の特徴について、佐藤陽一さん、阿部誠さん、情野博之さん、精鋭ソムリエ3名の語りを聞いてきました。
<ドゥラモット ブラン・ド・ブラン ヴィンテージの世界>
同じ銘柄の異なる年のワインを比較試飲すると、その銘柄独特の共通項が見えてきます。今回はドゥラモットのブラン・ド・ブランを2007 / 2004 / 2002 / 2000 / 1999 という5つのヴィンテージが並びました。
(この銘柄の詳細情報は「ドゥラモットのブラン・ド・ブランはコート・デ・ブランの集大成」を)
「熟成させて美味しくなるブラン・ド・ブランですね。サロンのセカンド的存在だと言う人もいますが、サロンとは個性が異なっていて、ドゥラモットらしいブレンドの複雑性が感じられます。それに、ブラン・ド・ブランには、さっぱり、すっきり、というタイプが多いですけれど、ドゥラモットはちがいますね」と、情野さん。
「生姜の砂糖漬けのような香りがします。細かい香りや味わいのニュアンスを充分楽しめるので、少し高めの温度でサービスするのがよいと思いますね。クリーム、スパイス、ジンジャーといった香りが楽しめます」と、佐藤さん。
「2007年はもう少し置いておきたいですね。2004年が、ちょうど今美味しくなってきていて、2002年が1,2年前に今の2004年に近い状態だったから、収穫年から10年ぐらい経過するとちょうどよい感じですね」と指摘するのは、阿部さん。
それぞれ含蓄のあるコメントです。若い段階ではフレッシュ感を楽しみ、少し熟成させてから更に醸し出される複雑性を楽しむのもよし。そして、少し高めの温度で飲むのが、ドゥラモットらしさを満喫するコツのようです。
それからソムリエお三方の意見が一致したのは「サロンは飲み頃がいつ来るか予想するのが難しいけれど、ドゥラモットはだいたい同じ経過をたどっているので、予測がたてやすい」という点でした。
長年、サロン&ドゥラモットを扱っている間にわかる姉妹の性格のちがい、ということでしょう。収穫年から10年ぐらい経過すると花開くようです。「1999年は、今ちょっと閉じこもってサナギのようですから、きっとまた開いてくると思いますよ」と阿部さん。チョウチョになって羽ばたく1999年も見てみたいですね。
<2007年の特徴と楽しみ方>
皆さんのコメントから、2007年の香りや味わいの特徴をまとめると、こういうことになります。
熟した黄色い果実の香りや白い花、洋梨、トースト、ナッツ、蜂蜜などを思わせる、ピュアなアロマ。なめらかな食感で、まろやかな果実味で酸がこなれて、バランスよくデリケイト。4つの畑のシャルドネがとてもきれいにハーモニーを奏でている。
春先から温かく成長が早めに進行した、アルコール度数と酸のバランスのとれたヴィンテージならではのやわらかさが醸し出されています。
あと3年待つのもよいですが、せっかくなので若いうちにも楽しみたいはずです。そんな時には「一杯目のアペリティフではなく、食事と共に飲むのがよい」というのも満場一致。では、どういう風に楽しむのがよいのか、アイデアをいただきました。
*情野さん/お店編
ドゥラモットのブリュット・ノン・ヴィンテージで始めて、2杯目から少し高めの温度で2007年を。食事の最後には山羊のチーズなどフレッシュ・チーズに少し蜂蜜を添えて、あるいはリンゴのタルトでしめる。
*佐藤さん/お店編
クリームやキノコを使ったパイ包み焼きにお薦め。
*阿部さん/お店編
最初は普通の温度で出して、3杯ほど他のシャンパーニュをはさんで、最後にもう一度少し高めの温度でもう一杯。
う〜ん、どの飲み方にも惹かれます。
では、今度は家飲みする場合は?
*情野さん/家庭編
ハンペンや笹かま、さつま揚げを少し炙って、ほんのり醤油をつけて。他には海老フライのような揚物、あるいは寿司系もいける。
*佐藤さん/家庭編
和食がいい。ふぐ。ふぐ刺しやふぐの唐揚げ。高級和食と。(佐藤さん、家飲みのはずが高級和食…でも、そういうお宅もきっとあるにちがいありません!)
*阿部さん/家庭編
てっちり。鶏の水炊きと。鶏のスープに合う。
さあ、どうでしょう。まずは手軽なハンペンとさつま揚げで試してみましょうか?
でも、ドゥラモットのヴィンテージを最大限に楽しむには、3名のソムリエさんのお店に行くのが一番正解なのかもしれません。プロによる絶妙のサービスで、スペシャルな味わいを是非!
佐藤陽一氏 「マクシヴァン」 阿部誠氏 「ヴィオニス」 情野博之氏 「アピシウス」
輸入元:ラック・コーポレーション
(text & photo by Yasuko Nagoshi)
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