ワイン&造り手の話

ヴィンテージ・コレクションは、このくらいふっくらしたグラスのほうがより美味しく飲めます。

ヴィンテージ・コレクションは、このくらいふっくらしたグラスのほうがより美味しく飲めます。

日本には、やっぱり泡好きの人が多いようですね。シャンパーニュはもう随分定着していますが、ここ数年で随分とイタリアのフランチャコルタやスペインのカバを始め、各国からスパークリングワインの輸入量が増えているようです。例えばフランチャコルタが好きになったら、ちょっと上級品も飲んでみたくなりますよね。そういう人は是非これを!

 

今年の春、老舗であり大御所的存在の「カ・デル・ボスコ」が「ヴィンテージ・コレクション」を発売開始しました。スタンダードの「キュヴェ・プレステージ」と、プレミアムで長期熟成も可能な「キュヴェ・アンナマリア・クレメンティ」のちょうど間にあたる位置づけです。もちろんブドウの出来が良い年だけに造られる限定品。ちょうど今市場にあるのが2008年ヴィンテージとなります。

 

種類は「サテン」「ドサージュ・ゼロ」「ブリュット」の3アイテム。

 

「サテン」というのは「絹」を表す言葉で、白ブドウだけ使って気圧も低めにしているので最も繊細でクリーミーな口当たりです。

 

「ドサージュ・ゼロ」は醸造の最終段階で、糖分の添加(調整)をしていないことを示しています。その分味わいはドライなのですが、酸味が鋭くて飲みにくいということはまったくありません。辛口好きな人にお薦めします。

 

「ブリュット」は「ドサージュ・ゼロ」と比較するとピノ・ネロ(ピノ・ノワール/黒ブドウ)の比率が少し高いことと、糖分が少しだけ加えられている分香りにも味わいにも豊かさが加わります。

 

「サテン」をアペリティフと前菜のお伴に、「ドサージュ・ゼロ」でパスタ、「ブリュット」でメイン料理、というコース仕立てをしても素敵です。優雅な時間が過ごせそうですね。

 

<オマケ>

「カ・デル・ボスコ」はフランチャコルタの歴史を語るのに欠かせない存在で、常に革新をし続けてきた造り手として知られています。当主のマウリツィオ・ザネッラ氏は、何とかしてフランチャコルタアを世界に誇る産地にしようと長年貢献してきた一人です。それに今回ご紹介した「ドサージュ・ゼロ」や「サテン」といったこの土地ならではのカテゴリーを70年代に創った先駆者でもあります。

 

<付記>

「フランチャコルタ」という名称は、北イタリアのロンバルディア州(ミラノがある州)の「フランチャコルタ」という地域から一定以上の基準に沿って造られるスパークリングワインに許されるものです。シャンパーニュとは気候などの条件もちがいますから、この土地独特の性質が楽しめると思います。

 

ヴィンテージ・コレクション2008。

ヴィンテージ・コレクション2008。

<Data>

ワイン名:ヴィンテージ・コレクション ブリュット2008 Vintage Collection 2008

生産者:カ・デル・ボスコ  Ca’del Bosco

産地:イタリア/ロンバルディア州/フランチャコルタ

ブドウ品種:シャルドネ、ピノ・ビアンコ、ピノ・ネロ

輸入元/希望小売価格:フードライナー/7,900円

 

ドザージュ・ゼロ2008(シャルドネ、ピノ・ビアンコ、ピノ・ネロ)/サテン2008(シャルドネ)いずれも7,900円

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