ワイン&造り手の話

このところ何度かスペインのチャレッロというブドウ品種を使ったワインについて書いています。それで、でしょうか? またチャレッロに出会ってしまいました! 今度はロジャーグラート作のカバで、しかも2000本のみの限定品だったのです。でも、そのうち1200本が日本へ入荷し、残りはすべて本国での販売だそうです。つまり、輸出は日本だけなのです。

 

輸出マネージャーDavid Piera1Xarell-lo と書いて、チャレッロと読む、スペインのカタルーニャ州原産の地元品種です。スペインのスパークリングワインの代名詞、カバが造られるペネデス地方では欠かせないブドウ品種で、カバといえば「マカベオ,チャレッロ、パレリャーダ」の3品種をブレンドするのが王道です。

 

ロジャーグラートの「チャレッロ 2007」は、チャレッロ100%ではなくてチャレッロを主体としたカバでした。輸出マネージャーのダビット・ピエラ氏に聞いてみると、チャレッロ100%も含めて、色々なブレンドを試してみたそうなのですが、最終的に決めたのが、チャレッロが70%で、マカベオ、パレリャーダ、シャルドネの3つで30%という割合。これが一番バランスよかったとか。

 

瓶内熟成が68ヶ月という長期間に亘る、というだけあって、とても豊かで香ばしい香りがしました。トーストのような、煮詰めた甘いリンゴのような。いえば、香ばしいアップルパイにオレンジマーマレードをほんのちょっぴり垂らしたような香りでしょうか。そして味わいもリッチでまろやかです。それでも、フレッシュな酸があるのがチャレッロならでは。

 

カバというと、普通はお安くてさくさくっと飲むのにお手頃、というイメージがあると思いますが、たまにはこういうプレミアム・カバをゆったり楽しむのもよいですよね。それに、これは特別暑くて乾燥した2007年のブドウを使ったもので、今のところこの次の同じ銘柄の発売予定はないのだそうです。チャレッロ好きとしては、継続して造ってくれれば、と思うのですけれどね。ロジャーグラートでは、毎年色々なトライアルをしているそうです。また何か面白いキュヴェができたら、限定販売してくれるのかもしれませんね。

*9月17日出荷開始

(text & photo by Yasuko Nagoshi)

 

チャレッロ縦 カテゴリー スパークリングワイン
ワイン名 カバ チャレッロ
生産者名 ロジャーグラート
生産年 2007
産地 スペイン/カタルーニャ
主要ブドウ品種 チャレッロ70%(このうち7分の5は3.5ヶ月樽熟成)+マカベオ14%、パレリャーダ13%、シャルドネ3%
希望小売価格 5,000円(本体価格
輸入元/販売店 三国ワイン
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