東澤壮晃の楽しい嬉しい美味しいヒント 〜「ワインは脇役、人が主役」のBBQ!〜
06/16
BBQの際に「ワイン愛好家が陥りやすい罠」として、ワインの話ばかりして下手をするとテイスティング会場みたくなってしまう事はありませんか?(笑)なかったらごめんなさい。
屋外でのBBQは好きな食材を焼いて、好きなものを飲み、好きな話をする。室内のワイン会では味わえない、開放的で自由な時間を過ごす事ができます。
それでは、難しい話をしないで楽しむBBQを、ワインのプロフェッショナル達に実践して頂きましょう(笑)
つい先日、ワイン・プレス・ジャパンを運営する「名越康子」さん、そしてお馴染「柳忠之」さん、他総勢50名を超えるワイン業界で活躍するプロフェッショナルの皆さんとプライベートBBQを楽しみました。
ワインのプロフェッショナル達はどんな風に「BBQ」を楽しむのか、読者のみなさんは興味ありませんか?一体、どんなワインを飲んで、どんな食材を、どんな調理法で楽しんでいるのか?などなど。
もともとワイン・プレス・ジャパンはプロフェッショナル向けでしょうから、今更私がこんな記事を書くのもどうかと思いました。が、一般のワイン愛好家の方も読んでいらっしゃると思いますから、肉屋目線の記事も珍しいでしょうからお付き合い下さい(編注:すみません。当初はワイン好きの方々へ向けたウエッブにしようと立ち上げたのがワイン・プレス・ジャパンです。一部のみプロ向けということで。でもそう見られているならば、今後ちょっと方向性を変えようかなあ〜)。
肉屋の私が過去に持っていたイメージとして、ワインのプロフェッショナルが開催するBBQといえば、凄いワインを持ち寄って、さながらテイスティング会場のように眉間にシワを寄せながら、ワインの話ばかりして、難しい調理法でペアリングを考えながら、延々と難しい話をしているイメージを持っていました(ワイン業界の方々、うがったイメージでごめんなさい)笑。
そう、ワイン専門家ってなんとなく敷居が高そうで、取っ付きにくいイメージがあったのです。だって、雑誌やテレビに出てくる時は背筋を伸ばして、僕のような異業界の一般人にとって少し難しい話しをしているように感じますもんね(笑)なんだか、先生みたいで緊張してしまいます。
ところがどっこい!!
その道のプロフェッショナル、実は「大勢で楽しい時間を共有すること」がもっとも得意!! 難しい話なんて殆どしません(多分)。ワインは「楽しむもの」である事を自ら体現し、性別も年齢もスキルも関係なく、子供たちだって大満足のBBQを演出します。
プロ達が現場で得た知識や経験は、ワインを難しくする為のものではなく、楽しむためのものだったのです。
今回の記事は番外編として、その模様を大公開!
題して「潜入!!肉屋が見たワインプロフェッショナルのBBQ!!ワインはこうして、気軽に楽しんでも良いのじゃ!」をおおくり致します(笑)。
この記事はノンフィクションです。実在する個人、団体、組織等を思わせるものがあったとしたら、それは多分本物ですが、プライバシーに配慮しお顔などは掲載していません、出来るだけ・・・
まずは炭火をおこしたら「岩ガキ」から開始! BBQに最適なワインといえば缶に入ったバロークス! 名の知れた高級シャンパーニュも良いかもしれませんが、気軽に肩肘張らない楽しい缶ワイン!
常温から氷水に入れて数分、キンキンに冷えてくれるという優れもの。だからアウトドアにはもってこい、さすがはアルミ缶です。今までこのワインを試した事がなかった方達も笑顔で「わるくないね!?」「いいね~!!」と感心する味わい。会場に到着してそれほど待たずに「プシュ」と開封して乾杯できます。
※決してグラスに注いではいけません、缶のまま楽しむのが正しいスタイルです。少し温くなったら、再び氷の上に置いておけば再びキンキン。
缶に入っているからなんて侮ってはいけません。是非、今年の夏は乾杯やウェルカムドリンク用に試してみて下さい。
ワインについての詳しくはこちら
この日の主役は名越さん&柳さんが5年前に頂いたという結婚10年目記念のモエ&シャンドン ブリュット アンペリアルのジェロボアム(3L)・スワロフスキー散りばめた文字入りという世界に1本だけの貴重品!!
お二人の出会いなど聞きながら(内容は秘密です)一気に飲み干し、次は白いジャケットのアイス・インペリアルに。まったくもって夏のBBQらしいスタートです。
ちなみに、50人ならばどのくらいの量が必要かと言うと、ジェロボアム(3L)では全然足りませんでした。マチュザレム(6L)くらいあっても良さそうです。
ワインについての詳しくはこちら
さて、以下からワインは登場しません。なぜなら、焼き&話&食に集中したせいで、参加者約50名、全員といって良いほどワインの写真を撮っていません(笑)それだけ自由なのです。ワインのプロフェッショナルがワインに固執しないって意外でしょ? それが素敵なところなのです。
食材3種類目くらいになる頃には焼き手(私)もほろ酔い気分。もう、難しい調理はやめましょう(最初からしていませんが)。海水に入ったまま活きで入手したアワビは、ミディアム程度に焼いて海水の塩分だけで楽しみます。手を加えないでよい贅沢がある事を、このアワビでみんなが知ったのでした。
今回のとびきり新鮮な魚介類は川崎市にある三栄水産さんから。牡蠣・アワビのほかにも、この日はタラバガニ・ホタテ・カツオ等を使わせて頂きました。
運が良ければ、同じような素材が通販サイトから取り寄せできます(入荷状況により異なります)。
そのまま手で持って食べられる通称「ラムチョップ」はバーベキューのマストアイテムと言って良いでしょう。特にワイン持ち寄りBBQの場合には、必ずラム(仔羊)肉は入れて下さい(肉屋からのお願いです)。片手にワインが入ったコップ、片手にラムチョップ、これはBBQの正装です。
参加人数が決まっていれば、一人一本と計算も簡単。何グラムとか考える必要もありません。一人一本! シンプルです。見た目にも骨付き肉はウキウキしますよね。
焼肉ではなく、BBQスタイルでやるならば、焼き手も十二分に楽しめるよう、肉類のカットや味付けは会場入りする前に出来るだけ済ませておきましょう。
キャンプと違い時間が限られますから、到着したら直ぐに焼き始められる方が良いですよね。
この日は、塩コショウとオリーブオイル、ニンニクやローズマリーなどで予めマリネし、密封袋に入れてきました。こうすることでドリップ(肉汁)の防止にもなりますし、多少でも保存性も高めてくれます(要冷蔵である事に変わりはありません)。
何事も準備が大事、プロの教えです。
恒例のトマホークステーキ!! ビックサイズの肉は存在感が違います。
霜降りのトロリとした和牛と違い、多少お腹一杯でも美味しく食べられる草主体で育った「グラスフェッド」のビーフは、後半に出てくる赤い色をしたワイン達を楽しむ為に有効な肉でしょう。
近所に売っていない?ならば(宣伝ですみません)
こちらで売っています
※先に書いたラム肉もこちらで手に入ります。
まだまだ続きはあるのですが、毎度の事「スペース」の関係でこのくらいに。本気で書くとムック本一冊になってしまいます。
さらりと書いたワインプロフェッショナルが楽しんだBBQはいかがだったでしょうか?
恐ろしいほどの著名なワインが並ぶわけでもなく、シェフが調理するわけでもなく、意外と普通だった、もっと難しい事していると思った、僕も参加したい、などなど感想は人それぞれで良いのです。
何を言いたいかと言うと、ワインを知り、伝えることもプロとして大事な事ですが、それらをベースに人を楽しませ、自分も楽しむ事ができる! という事が最も大事な役割、ワインに限らず、プロフェッショナルの豊富な経験と知識は「人を幸せ」にするためにあるのですね。
と無理やり当たり前の言葉で「〆」ましたが、つまりは非常に楽しかったある日の日記でした(笑)
最後に、私が着ている黒い服は何? って思われた方はこちら。
BBQに楽しさとラム肉は必須です!!
(ラムバサダーについてはこちらをご参考に)
(text & photos by Moriaki Higashizawa / some photos were taken by Yuichi Hiraga)
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