ワインと料理

Point: 穏やかな味わいと大地の香りを合わせる

 

実は、メインの鮭より舞茸との相性のほうが良い、という結果でした(苦笑)。

実は、メインの鮭より舞茸との相性のほうが良い、という結果でした(苦笑)。

ボージョレ・ヌーヴォーの解禁日も間近ですね。今年も異常気象が各地で相次ぎ、ブルゴーニュもまた収穫量は随分少ないようですが、品質はよいようですね。とりあえずはヌーヴォーを飲んで、どんな気候だったのかに思いを馳せてみようと思います。

 

さて、今回の赤ワイン「ブルゴーニュ・パストゥーグラン」は、ボージョレ地方で知られるブドウ品種、ガメイと、通常のブルゴーニュの赤でお馴染みのピノ・ノワールのブレンドです。一応規定では「ガメイは最高で3分の2まで、ピノ・ノワールは最低3分の1」と決められていてそれ以上のしばりはありませんが、大抵ガメイ3分の2、ピノ・ノワール3分の1のブレンド率のところが多いように思います。では、その個性は?

 

スパイシーな香りが印象的です。シナモンやバターを入れて焼いた赤い焼きリンゴのような香りに、サワーチェリー、熟したワイルドベリー、土のような素朴な香りもして、キノコを食べたくなります。そして味わいも素朴なニュアンスで、穏やかで、若々しさも感じられます。

 

ブリの照り焼きや、焼き鳥といった、日本らしい味醂・酒・醤油の味つけが合いそうなニュアンスです。もちろん、粗挽きソーセージや軽めの赤身肉の料理もよいでしょう。今回は、季節柄美味しそうな生鮭をよく見かけるので、鮭の照り焼き風にしてみました。キノコは舞茸です。ちなみに、鮭とももちろんよいのですが、舞茸との相性のほうが実はよかったです。両者の香りがふっくらとアップしました。

 

<付記>

この造り手ティエリー・モルテは、ジュヴレ・シャンベルタンで有名な故・ドゥニ・モルテの弟。ドゥニ・モルテの後は息子さんが継いでいるそうですが、ここはドゥニ・モルテほど有名でないので、その分お買い得のようですよ。ちなみに、ジュヴレ・シャンベルタンやシャンボール・ミュジニーも造っています。

(text & photo by Yasuko Nagoshi)

ジュヴレ・シャンベルタンが拠点の造り手、ティエリー・モルテ。

ジュヴレ・シャンベルタンが拠点の造り手、ティエリー・モルテ。

カテゴリー 赤ワイン
ワイン名 ブルゴーニュ・パストゥーグラン

Bourgogne Passetoutgrain

生産者名 ドメーヌ・ティエリー・モルテ

Domaine Thierry Mortet

生産年 2011
産地 フランス/ブルゴーニュ地方
主要ブドウ品種 ガメイ主体+ピノ・ノワール
希望小売価格 2,835円
輸入元/販売店 ラック・コーポレーション
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