ワインと料理

牡蛎と、スライスしたカブと葉っぱを器にのせ、お酒を少しふりかけて蒸したもの。胡麻ダレもマリアージュのポイントです。

Point: なめらかさと香ばしさを合わせる

毎年2月になるとトスカーナを訪問し始めて、既に10年以上が経過しました。大好きなフィレンツェの街が最初に訪れる場所なのですが、ゆっくりと街中を歩く時間がほとんどないのが玉にキズ。とはいえ、たくさんのワインを試飲したり生産者の人たちと会えたりと、貴重な機会であることに間違いありません。ただ、試飲するワインがほぼ100%赤というのが恒例で、夕方には歯も舌も真っ黒になってしまうので、実はその後の歯磨きが大変な手間なのですね。でもトスカーナ地方はそれだけ赤ワインの生産量が多いという証でもあります。

ところが、フィレンツェに近い「ポミーノ」では白ワインも造っていて、トスカーナでも定評のある銘柄です。この白ワインはその上級品の「リゼルヴァ」です。トスカーナ、あるいはイタリアでは珍しく、白はシャルドネから、赤はピノ・ノワールからワインを造っているとても小さな産地です(イタリアのDOCで一番小さいはず)。丘の上にあり標高が高く涼しいので、昔はリンゴ(ポモ)の栽培がされていたようです。だからポミーノと名付けられたとか。

とても豊かな香りがします。ミツリンゴやオレンジピール、香ばしいバニラ、蜂蜜。こういう香りが、涼しげでもありふくよかさもあり。味わいもなめらかでリッチで、厚みがあります。酸は生き生きしていますが感触はとてもソフトです。このなめらかさと香ばしさに合わせて、仔牛や鶏のカツレツ、白身魚のバターソテー、オニオンリングや牡蛎フライ、あるいは牡蛎グラタンを思い浮かべます。でも、ちょっと和食系と合わせてみたいと思います。大きな海老の天ぷらでも美味しそうですが、牡蛎とカブを酒蒸しにして、胡麻ダレを添えてみました。牡蛎のなめらかでふくよか触感と、胡麻ダレの香ばしさや旨みが、ワインを一段とまろやかな印象にしてくれて好相性です。

<付記>

このカステッロ・ディ・ポミーノは、マルケージ・デ・フレスコバルディ家の所有地のひとつです。フレスコバルディは、トスカーナにいくつもの優秀なワイナリーをもつ貴族としても知られています。

(text & photo by Yasuko Nagoshi)

このリゼルヴァの他に、もう少し軽やかな「ポミーノ」白もあります。

このリゼルヴァの他に、もう少し軽やかな「ポミーノ」白もあります。

カテゴリー 白ワイン
ワイン名 ポミーノ ベネフィツィオ リゼルヴァPomino Benefizio Riserva
生産者名 マルケージ・デ・フレスコバルディ カステッロ・ディ・ポミーノMarchesi de Frescobaldi Castello di Pomino
生産年 2011
産地 イタリア/トスカーナ地方
主要ブドウ品種 シャルドネ
希望小売価格 4,200円
輸入元/販売店 日欧商事
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