ワインと料理

Point: 「わ」に和を合わせる(繊細さを合わせる)

白身魚をレモン醤油で、あるいは塩で食べる、というのもオツですね。

白身魚をレモン醤油で、あるいは塩で食べる、というのもオツですね。

外国産のワインのラベルは横文字ばかりで、、、とお困りの方、いらっしゃるのではないでしょうか。ワイン歴が長くなると次第に慣れてはくるものですが、例えばドイツ語をまったく知らない私など、いまだにドイツワインのラベルは苦手です。しかもドイツワインの名前はとても長いものが多いので、まあチンプンカンプンといった感じです。最近は日本の輸入元さんが親切に丁寧な日本語の裏ラベルを貼ってくだるケースが増えているので、とても助かりますよね。

でも、このワインのラベル! オーストラリア産なのに「わ」! この奇抜なアイデアにとても驚きました。きちんと説明を読む前は、ジェイコブス・クリークの醸造チームが日本でワインを造ったのかと勝手に勘違いしていました。そうではなく、銀座の有名な「寿司幸本店」の四代目、杉山衛さんが監修でジェイコブス・クリークのチームが造った「和食のために生まれた」オーストラリアの白ワイン、だったのです。

とても繊細でフレッシュな香りがして、レモン、グレープフルーツ、リンゴなどの白い果実、ハーブに似た清々しさもあります。味わいも、しなやかで、なめらかで爽やかで、ほんのりとした苦みがよい引き締め役になっている、心地よい軽快感のある白です。

間違いなく、寿司、白身魚のカルパッチョなどにも合いそうで、塩焼きの魚や、春野菜の天ぷらにもよさそうです。写真は、白身魚のお刺身。あまりお醤油が濃いと繊細さが消えてしまいそうなので、醤油にレモンやスダチなどの柑橘類を数滴落とすのをお薦めしたいと思います。

<付記>

魚の生臭みについての記事を読んでくださった輸入元のある人物がこのワインの含有鉄分量を現地に問い合わせたところ、極少量だったそうです。一般的な日本の甲州ワインより少ないという結果。それも和食に合いやすい要因なのでしょうね。

(text & photo by Yasuko Nagoshi)

「わ」というひらがなが印象的なラベル。和食のために造られた白ワインです。

「わ」というひらがなが印象的なラベル。和食のために造られた白ワインです。

カテゴリー 白ワイン
ワイン名 ジェイコブス・クリーク わ Jacob’s Creek Wa
生産者名 ペルノ・リカール・ワインメーカーズ Pernod Ricard Winemakers
生産年 2012
産地 オーストラリア/南西オーストラリア
主要ブドウ品種 シャルドネ、ピノ・グリージョ、ソーヴィニヨン・ブラン
希望小売価格 1,600円(本体価格)
輸入元/販売店 ペルノ・リカール・ジャパン
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