ボランジェから待望の「R.D.2002年」リリース開始 〜初ヴィンテージ1952年から50年目〜
05/13
前回の「R.D.」2000年はほんの少量だけジェロボームという大瓶でのリリースでしたから、多くのボランジェ・ファンの方々は待ち遠しかったのではないでしょうか? マダム・リリー・ボランジェが初めてR.D.を創ったのが1952年ヴィンテージ。記念すべき偉大なヴィンテージ、2002年はそれからちょうど50年目となります。
「レサマン・デゴルジュ(遅くデゴルジュマンした)」というのが名前の由来です。デゴルジュマン(澱引き)というのは、それまで瓶内にあった澱を取り除いて出荷用のコルクを打栓する準備をすることです。瓶内で澱と共に熟成する期間をなるべく長くすることで、特別な香りや味わいが生まれます。でも瓶内には既にたくさんの二酸化炭素が封じ込められているので、若々しさも保ったままです。つまり、複雑かつフレッシュな、スペシャルな味わいを、ボランジェの上客に提供したいというのがマダムの願いだったのではないでしょうか。
幸運にも3月半ばにボランジェを訪問した際、「R.D. 2002」を飲ませていただきました。醸造長のジル・デコート氏曰く「完璧な年でした。ピノ・ノワールは通常60から70%にしますが、シャルドネが素晴らしかったのでピノ・ノワールを60%に。これをデゴルジュマン(澱引き)したのは2013年の9月19日です」。つまり、およそ11年も瓶内熟成されていたことになります。
熟した、あるいはコンポートにしたような甘いオレンジやリンゴのような果実、それにハチミツ、スパイスやトーストのような香りが加わる、複雑で深みのある香り。そしてとてもなめらかで整った味わいです。酸やミネラルが生き生きとしていていながら、包容力のある厚みのある味わいです。ちょうど熟成したコンテが「R.D.2002」に合わせてサービスされました。コンテそのものも旨みがたっぷりで大変美味しかったのですが、その美味しさをすべて包み込んで、とっても甘くふくよかな味わいになりました。
ボランジェ・ファンの方々には必携アイテムかと思います。でも、そうでない方々にもお薦めしたくなる1本です。
(text & photo by Yasuko Nagoshi)
カテゴリー | スパークリングワイン | |
---|---|---|
ワイン名 | ボランジェ R.D. 2002年 Bollinger R.D. 2002 | |
生産者名 | ボランジェ Bollinger | |
生産年 | 2002 | |
産地 | フランス/シャンパーニュ地方 | |
主要ブドウ品種 | ピノ・ノワール60%, シャルドネ40% | |
希望小売価格 | 38,000円(本体価格) | |
輸入元/販売店 | JFLAグループ アルカン |
最近のコメント