ワイン&造り手の話

ボトル2本横
コドーニュ醸造責任者のブルーノ・コロメール氏!

コドーニュ醸造責任者のブルーノ・コロメール氏!

どこかで会ったことのあるような顔つきの人だと、スペインのスパークリングワイン大手「コドーニュ」の醸造責任者、ブルーノ・コロメール氏に会ってそう思ったのです。ディナー中は色々な人と話をするし、食事もワインも次から次へとサービスされるので、しばらく誰に似ているかなどその後考えなかったのですが、あとでピンときました。布施明さんです! と、それはおいて置きまして、彼が造る渾身のプレミアム・クラスのカバをご紹介します。

 

<ピノ・ノワール100%のブラン・ド・ノワール>

スペインのカバを構成する主要な品種は「マカベオ」「チャレッロ」「パレリャーダ」この3つのブドウ品種です。昔、繰り返しこれを呟いて覚えたのが懐かしく思い出されます。それぞれが個性を補完しあっていて、マカベオはニュートラル、チャレッロは厚みや骨格、パレリャーダはアロマティック、といった点が特徴です。

 

カバにシャルドネなどの国際品種が使われ始めたのは最近のことなのですが、ピノ・ノワールに至っては、まずロゼだけに使用可能となりました。そして、ほんの数年前からブラン・ド・ノワールにも使えるようになっていました!

 

「レイナ・マリア・クリスティーナ ブラン・ド・ノワール 2010」は、ピノ・ノワール100%のブラン・ド・ノワールなのです。

このキュヴェの初ヴィンテージは、2007年で、その100年前の1897年に、元王妃のマリア・クリスティーナがコドーニュを王室御用達に認めてくれたことへ、敬意を表しての命名でした。当初は、ピノ・ノワールは使わず、2008年からブレンドしはじめ、この2010年にピノ・ノワールのみとなったようです。

カバの生産者では珍しく、コドーニュは樹齢25年のピノ・ノワールの畑を所有しているので、恐らく2010年からブラン・ド・ノワールにピノ・ノワールが使用可能となったのだと推測します。

 

スペイン作のピノ・ノワールによるブラン・ド・ノワールとは、初対面でしたから、期待感が高まりました。ベリー系果実、洋梨や柑橘類などの香りが豊かで、なめらかで、厚みがあり、芯もある、とてもバランスのよい仕上がりで、さすがプレミアム・クラスです! 例えば、シャンパーニュ地方のブラン・ド・ノワールと比べると、果実がより熟しているという印象でしょうか。

(3,000円台半ばから、4000円台半ばまでの価格帯で販売されています)

 

<チャレッロ100%のグラン・レセルバ>

ブルーノ・コロメール氏の肝いりアイテムを、もうひとつ。

「グラン・コドーニュ グラン・レセルバ チャレッロ2007」は、「長期熟成のカバを造る試みとして始まった」といいます。カバは必ず、シャンパーニュと同様に瓶内二次発酵&熟成をしますが、通常は9ヶ月以上の瓶内熟成でよいところ、先ほどのブラン・ド・ノワールは15ヶ月、こちらは78ヶ月といった長期の眠りの期間が与えられています。

 

このシリーズにはシャルドネによる別のキュヴェもあるのですが、地元品種の「マカベオ」「チャレッロ」「パレリャーダ」の中からは、最も長期熟成可能性のあるチャレッロが選ばれました。

 

ふっくらとした香りで、バニラやトーストのような香ばしい香り、柑橘類などが、グラスに注いですぐよりも、しばらく経ってからのほうが華やいできます。味わいも、ふっくらとボリューム感もありながら、フレッシュな産もしっかりしているのが、何よりこの品種らしさを表しています。

 

「樹齢40年ほど」の古樹のブドウだけを使っていて、またトライアル期間でもあるので、生産量は3,000本ほどと少量です。そのため、日本にはまだ輸入されていないようですが、コドーニュの底力がわかる銘柄なので、紹介させていただきました。生産量が増えて、日本にも入ってくるのが楽しみでなりません! もし新規発売が決まったら、きっとまたブルーノさんも来日してくれるにちがいありません。

(text & photo by Yasuko Nagoshi)

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