おしゃれに飲む

北イタリアのフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア地方のワイン産地、コッリオを訪れた時、ワイン用のブドウ畑の一角にゴルフ場があるのを見かけて、思わず写真を撮りました。そういえば、「この週末はゴルフなんだよね」と友人から聞くのも少なくありません。ワイン好きでゴルフ好き、という方々は、結構多いみたいですね。広々とした緑の中でゆったり運動して、その後に美味しいワインが待っているとなれば、たっぷりリフレッシュできそうです。

 

ライダーカップのカップと、EUとアメリカの旗がマークに。

ライダーカップのカップと、EUとアメリカの旗がマークに。

<ライダーカップ>

ゴルフ通の方々には有名なツアーのようですが、欧州VS米国の世界的な大会が2年に1度行われているようです。ゴルフといえば、かつて打ちっぱなしの練習場に2度ほど行ったことがあるだけで、ほとんど縁がないので、ニュースで放映される極一部の情報しか知らない身にとっては、耳慣れない大会名なのですが。ともあれ、1927年から始まった歴史ある大会で、欧州代表と米国代表の各12名で競い合う団体戦なので、この選手に選抜されるだけでも大変な名誉なのです。

 

かつてのそれぞれのチームのキャプテンを見てみると、ほぼ日本の有名選手ぐらいしか知らない素人でも、聞き覚えのある名前がありました。アーノルド・パーマー、ジャック・ニクラス、トム・ワトソン。最後のトム・ワトソンは、今年2014年の米国代表のキャプテンです。2年に1度の開催で、競技の場を欧州と米国と交互にすると決められていて、2014年の大会は、スコットランドのグレンイーグルスにて、9月26日から28日までの3日間で行われる予定です。

 

<ムートン・カデのスペシャルキュヴェ>

「ムートン・カデ」という名前のボルドーワインは、シャトー・ムートン・ロスシルドのオーナー一族が経営する、バロン・フィリップ・ド・ロスシルドが手がける手頃なボルドーワインとして知られています。今回は、これが欧州サイドで行われる2014年と2018年の大会のオフィシャルワインとなったのです。そして、赤については、この大会のために特別にブレンドが行われました。

 

バロン・フィリップ・ド・ロスシルドは、各国でのジョイント・ベンチャーでは知られていますが「今までこのようなコラボレーションでのワイン造りはほとんどない」と、バロン・フィリップのCEOユーグ・ルシャノワーヌ氏はいいます。だから今回は、本当に特別な企画となりました。ライダーカップは歴史が長く、ちょうどロスシルド家がシャトー・ムートンを始めた年の3年前から試合が開催されていたことと、他者やそれぞれの風土を尊重している、という紳士的な考え方にも共感したそうです。

 

このコラボレーションのポイントは「伝統、上品さ、尊重、そして常に謙虚な気持ちで、その後も成功を追い求めていく」という精神が肝となりました。

面白いのが、どちらのチームも選手が12名ずつなので、ワインも12区画のブドウをブレンドしたのだそうです。バロン・フィリップ側は、既に昨年にはチームのキャプテンが決まっていたので、欧州側キャプテンのポール・マッギンリーと会って色々と話した結果、こういうアイデアができあがったようです。

 

ふっくらとした香りで、スパイスやコーヒーロースト、ブラックベリーやチェリーが広がり、丸みがありながらボルドーらしい上品さやフレッシュ感もあり、多くの人に親しまれやすい味わいです。ゴルフ好きの方がどんな風に中継を観戦するのが好きか、まったく知りませんが、テレビを観ながら飲むのなら、簡単につまめるおつまみがお伴でもよいと思います。サラミ、チーズ、フライドポテト、カツサンドなど。

 

親しい方でゴルフ好きがいれば、プレゼントしたらきっと喜ばれますね!

(text & photo by Yasuko Nagoshi)

 

ボトル横 カテゴリー 赤ワイン
ワイン名 ムートン・カデ ルージュ セレクション・ライダー・カップMouton Cadet Selection Ryder Cup
生産者名 バロン・フィリップ・ド・ロスシルドBaron Philippe de Rothschild
生産年 2012
産地 フランス/ボルドー
主要ブドウ品種 メルロ90%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%
希望小売価格 3,000円(本体価格)
輸入元/販売店 エノテカ 製品情報

 

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