池田美樹のおしゃれとワインのいい関係 〜パールで「1点、さりげなく上品」主義のすすめ〜
10/27
周囲の若い女性たちから「ワイン会に誘われました。何を着ていけばいいでしょう?」という質問をよく受けます。ワイン会といっても、個人宅でひらかれるホームパーティー形式のものからレストランやホテルでひらかれるものまで様々。場所にもよりますが、「カジュアルすぎないきれいめの服装であればなんでもいいよ!」と答えることにしています。
だって、服装に気を遣いすぎて、かんじんのワインが楽しめなかったら楽しくないですからね。
以前、30歳前後のはたらく女性向けサイトWoman typeさんに「パーティー美人になるための6つのコツ」という記事を書いたことがあります。
シーズン到来! パーティー美人になるための6つのコツ(Woman type 2012年2月)
ここでは、パーティーにあまりにもカジュアルな格好で来たり「ここをこういう風にするともっといいのにな…残念…」という振る舞いをする若い女性たちに「こうすればもっと、あなた自身が楽しめるよ」という長年の経験から得たコツを書きました。公開当時、パーティー仲間からけっこう反響がありました。「こんな裏側までよく書いた!」と。
さて、それから数年。パーティーやワイン会の前にがっつり着替えたり、大ぶりのピアスを準備したりする手間も暇もなかなかなくなってきた私がたどり着いた究極の答えは「パール」でした。
ダイヤモンドも半貴石もゴールドも大好きですが、天然の貝が大切に育ててつくりあげるというパールのピュア感にはかなわないな、と思います。Wikipediaによると、日本は古来から真珠の産地として有名で、日本書紀や古事記、万葉集には、すでに真珠の記述が見られるのだとか。ついでに、養殖真珠の産業化に成功したのは日本だったそうです。
貝自身のもつ力を利用し、人の手によって育てられるというこのピュア感が、なんだか私には、ワインに通じる感じがして愛おしいのです。そこで、つねにバッグの中にパールのネックレスを準備しておくことにしました。
「今日、こんな集まりがあるから行かない?」と、急に誘われても大丈夫。パールのネックレスさえあれば、カジュアルな服装でも、ちゃんとおしゃれをしてきたように見えます。これは、ファッション雑誌でスタイリストをやっているプロも実践しているテクニック。お手本は、ジェーン・バーキン。なりきってしまえばいいのです。
そのとき、冠婚葬祭風にならないコツは、長めのネックレスにすること。あるいは何連かにすること。若い人なら本真珠じゃなく模造パールでもいいでしょう。ちなみに、私がつねに持ち歩いているのは90cmのマジョルカ・パールです。高価な本真珠は、持ち歩くには不安ですからね。「ホンモノを身につけていなくては大人の女じゃない」と肩肘を張って主張しなくなったのも、年齢を重ねた成果です(笑)。
全身ゴージャスでも1点豪華主義でもない、パールで「1点、さりげなく上品」主義。年末のパーティーシーズンをどう乗り切ろう、と考えている人にもおすすめです。
(text & photo by Miki Ikeda)
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