ワイン&造り手の話

シャトーヌフ/ボトル

グルナッシュを主体とした太陽の恵みをたっぷりと取り込んだワインは、飲んでいると活力が湧いてくるような気がします。フランスのローヌ渓谷南部から生まれる辛口ロゼのタヴェルと、力とエレガンスを備えたシャトーヌフ・デュ・パープについて、少々。

 

<タヴェル>

少量でも鮮やかな色♪

少量でも鮮やかな色♪

タヴェルは、シャトーヌフ・デュ・パープと同じ長い歴史のある産地で、独特の個性のあるロゼだけを造っています。久しぶりに飲んだので、その特徴をおさらいしてみました。

 

タヴェルは、いつ見ても綺麗な色です。ロゼワインの色を意識して見ていると、様々な色があります。極々淡いピンク、灰色に似た薄いピンク、桜のようなピンク、オレンジがかったサーモンピンク、イチゴジュースのような赤みがかったピンク、もう少し濃い赤みがかったピンク、など。多くのタヴェルは、この中でいえば、濃い赤みがかったピンク色をしています。鮮やかです。

 

香りはベリー・ミックスのようなフルーティーなタイプから、少しスパイシーさを感じるものまでありますが、何といっても味わいが特徴的です。まろやかでボリューミーで、フレッシュ、そして力があります。ブドウの果皮に由来する、ほんのりとした収れん性(渋み)があるので、何か食べたくなるのです。

 

例えば、黒オリーブや黒オリーブを使ったタップナードをたっぷり塗ったトースト。ハムやサラミの盛り合せ。焼き鳥屋さんに居るとするなら、砂肝とか。そういう、味のある肉系の食事が食べたくなる味わいです。中華料理でも随分活躍できそうですね。「肉料理が食べたいけれど赤ワインの気分ではない!」という時には、タヴェルの出番ですね!

集合写真

タヴェルとシャトーヌフ・デュ・パープの生産者がたくさん来日し、ソムリエ佐藤陽一さんの解説入りの試飲会が開催されました。みんなで集合写真!

 

<シャトーヌフ・デュ・パープ>

ソムリエやワイン・アドバイザーの試験を受けた方は、もしかするとシャトーヌフ・デュ・パープに使ってもよい13種類のブドウ品種を全部覚えられたでしょうか? そうであれば、お疲れ様です!

 

念のために品種名を並べてみます。

グルナッシュを主体として、シラー、ムールヴェードル、サンソー(このあたりまでをブレンドするのが一般的)、クノワーズ、ミュスカルダン、ヴァカレーズ、テレ・ノワール(ここまでが黒ブドウ)、グルナッシュ・ブラン、クレレット、ルーサンヌ、ブールブラン、ピクプール、ピカルダン。これで全部です。

(数えると14種類あるのですが、グルナッシュは黒いグルナッシュと白いグルナッシュを、ひとつとして数えているので13に)。

 

これだけのブドウ品種が認められていて、一部の造り手さんではグルナッシュ100%であったり、2品種だけブレンドしたり、という少数派のところがあれば、13品種すべてをブレンドする、という伝統を守り続けているところもあります。そういう意味でも幅が広くて面白いワイン産地だと思います。

 

タヴェル同様、本当に太陽に恵まれて育ったブドウで造られたのだなあ、というニュアンスが、香りにも味わいにも感じられるのが、シャトーヌフのひとつの特徴でしょうか。アメリカンチェリーのエキスにスパイスをパラリとふりかけたような香りが魅力的なのです。味わいも豊かで厚みがあって、でも決してタンニンが強すぎるということは、あまりありません。それに、時折とても上品なシャトーヌフに出会って感激することがあります。

 

ケリー・ゴネさん。

ケリー・ゴネさん。

今回も、キラリと光った銘柄があったので、造り手さんに写真を撮らせていただきました。

ケリー・ゴネさんの一族が造る「シャトーヌフ・デュ・パープ フォン・ド・ミッシェル “エティエンヌ・ゴネ”2012」。ラベルも素敵でした。

「マンガに載ったのよ」と、マダム。どうやら「神の雫」に取り上げられた1本だったようです。「神の雫」はフランス語にも翻訳されて大人気ですからね。

 

寒い日には、神の雫ならぬ太陽のエキスを飲んで、暖をとってはいかがでしょうか。

(text & photo by Yasuko Nagoshi)

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