「ドゥラモット」のブラン・ド・ブランはコート・デ・ブランの集大成 〜ディディエ・ドゥポン社長曰く「ドゥラモットはプチ・サロン」〜
07/30
「サロン」と「ドゥラモット」のディディエ・ドゥポン社長来日に際して、「ドゥラモット」のブラン・ド・ブランに使われるベースワイン(ブレンド前のワイン)などの試飲をすることができました。各特級格付けの村の特徴が捉えられることで、「ドゥラモット」のブラン・ド・ブランが、ノン・ヴィンテージとヴィンテージ、それぞれにコート・デ・ブランの集大成であることがよく理解できました。そのちがいをお知らせしましょう!
<ドゥラモットの基本>
「ノン・ヴィンテージ」は、特級格付けのル・メニル・シュール・オジェ、オジェ、アヴィーズの3つの村のシャルドネを約3分の1ずつブレンドし、「ヴィンテージは、その3つの村にクラマンを加えて3:3:3:1の割合でブレンド。25年間ずっとこの比率だといいます。そしてもうひとつのちがいは瓶熟成期間。前者は最低4年、後者は最低7年間となり、いずれもとても長い期間寝かされてからリリースされます。
シャンパーニュの中でシャルドネだけから造られる「ブラン・ド・ブラン」はある意味特別な存在です。そのシャルドネについては、シャンパーニュ地方の中でコート・デ・ブラン地区が最も秀逸な出来だとされ、更にコート・デ・ブラン地区で最も優れたシャルドネを生むのがこの4つの村ですから、どれだけ「ドゥラモット」の基本的な環境が整っているのかわかります。
ドゥポン氏も「この4つの村からシャルドネを購入できるのはとてもラッキーだと思っています。ただ、これは偶然にではなく、ドゥラモットの250年の歴史ができることです。そして、もうひとつのラッキーなことは、充分な時間をかけられること」としみじみと語っていました。たしかに、質の高いブラン・ド・ブランは美味しく飲めるようになるまでに時間がかかることがしばしばあります。ただ、充分に瓶熟成して醸造責任者の太鼓判が押されるまで待つ、ということは色々な意味で余裕がないとできないことですから。
<ドゥラモットのパーツ>
では、4つの村の2012年産のワインの特徴を。
「ル・メニル・シュール・オジェ」は、「サロン」と兄弟関係にある「ドゥラモット」では殻となる存在です。4つの村の中で「最もミネラル感があり硬い」ワインが生まれます。レモンやライム、硬いリンゴや洋梨、といったタイトな香りで、ミネラルや酸、塩のようなニュアンスもある、ハリのある味わいです。熟成可能性も相当高いのも明らかです。
「オジェ」は、「もう少しソフトで、肉付きのあるフルーツ、白い花、白い果実、アプリコットなどのストーンフルーツ」のニュアンスで、エレガントでソフト、そして触感のちがいがル・メニル・シュール・オジェと比べると明らかで、ル・メニルの強いミネラル感を和らげるのに必要とされるようです。
「アヴィーズ」は、「スモーキーさが感じられ、エレガントさも」ありながら、より豊かさやリッチな側面が、他の村と比較するとひと際感じられます。オレンジやグレープフルーツ、少しパイナップルに似たニュアンスさえ感じられます。
「クラマン」は、「コート・デ・ブランのレジュメ。すべてが揃っていて、長期熟成能力も高い」、とても完成度の高いワインを生み出す村です。春の白い花、白い果実、熟したミツのようなニュアンスがありながら、エレガントで、ミネラル感も、リッチさも併せ持っていて、とてもバランスよいワインです。ノン・ヴィンテージにこの村のワインをブレンドしないのは、熟成に時間がかかってしまうからのようです。「ドゥラモット ノン・ヴィンテージ」には、やはり長期熟成タイプの「ル・メニル・シュール・オジェ」が必ずブレンドされるので、「クラマン」までブレンドすると早くには美味しく飲めない、ということでしょう。
<ドゥラモットの3本>
「ノン・ヴィンテージ ブリュット ブラン・ド・ブラン」は、本当に純粋でバランスよい、エレガントな仕上がりで、いつも安心して飲めます。ドゥポン氏曰く「日本はブラン・ド・ブランの天国です!」。寿司、天ぷらなどなど、和食にいつでも寄り添います!
「2002年 ブリュット ブラン・ド・ブラン」
「とてもインパクトの強い年」といわれる2002年は、来年「サロン」もリリースされるようですが、香り味わい共に力や複雑さを感じられる豊かなヴィンテージです。「甲殻類やアワビ、あるいは帆立貝をバターソテーしてトリュフを添えるとか」と、豪華なお薦め料理例がたくさん呟かれました!
「2000年 ブリュット ブラン・ド・ブラン」は、日本市場にしかないそうです! 収穫前に局地的な雹に見舞われて、収穫量があまりにも低かったために「サロン」も造れず、このヴィンテージを数千本のみ生産。それがすべて日本市場に来ているから「好きなのですが」というドゥポン社長も本国では飲めないとか。「白身魚に茸のフリカッセを添えて。コンテやミモレットなどの熟成したチーズと。36ヶ月熟成のパルメザンチーズもいい。パルメザンチーズのリゾットにトリュフを添えるとかね。あとはラディッシュも意外に美味しい」と、本当に嬉しそうに教えてくださいました。
「ドゥラモット」を、楽しんでみてください!
関連ページ:コート・デ・ブラン訪問記/サロン&ドゥラモット訪問記/ドゥラモット2002と料理
カテゴリー | スパークリング | |
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ワイン名 | ブリュット ブラン・ド・ブラン Brut Blanc de Blancs | |
生産者名 | ドゥラモット Delamotte | |
生産年 | 2002 / 2000 | |
産地 | フランス/シャンパーニュ地方 | |
主要ブドウ品種 | シャルドネ | |
希望小売価格 | 8,200円+税 | |
輸入元/販売店 | ラック・コーポレーション |
カテゴリー | スパークリング | |
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ワイン名 | ブリュット ブラン・ド・ブラン Brut Blanc de Blancs | |
生産者名 | ドゥラモット Delamotte | |
生産年 | NV | |
産地 | フランス/シャンパーニュ地方 | |
主要ブドウ品種 | シャルドネ | |
希望小売価格 | 7,000円+税 | |
輸入元/販売店 | ラック・コーポレーション |
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