東澤壮晃の楽しい嬉しい美味しいヒント 〜今夜は「デュカ」がワインを楽しくさせる? 解説編〜
11/13
そろそろパーティーシーズンが近づいてきましたね。
肉を焼くにも、魚を焼くにも、はたまたサラダの味付けにも例年とは一味違う「何か」をお探しの方ご注目下さい、簡単だけどイカした「何か」をご紹介いたしましょう!
ところで、オーストラリア料理というものは存在しないなんて言う人もいます。確かに和食や中華・フレンチみたいに「長い歴史」で育まれたものは少ないでしょうが、現在のオーストラリアの味を表現する一つのキーワードとなるのが「多国籍」。
世界中の様々な食文化を取り入れ(移民国家なので)、テーブルを賑わす多国籍な味わいこそ「オーストラリア」の今の味と言えるでしょう。時には和のエッセンスが入ったり、中華のエッセンスが入ったり、はたまたそれが交わったりと、私たちでは予想も出来ないような組み合わせが生まれる事もあります。
その中の一つ、中東系のフレバーは絶対に欠かせません。
オーストラリアにはアラビア語圏の移民も大勢住んでおり、現地の食肉工場へ行っても昨今は中東系の労働力が増えていたり(自然と中東系のレストランも増えるわけです)、中東系の人々が好む羊の品種が飼われていたりと、移民が増えると楽しめる世界の食も増えていきます。
さて、みなさんは中東あたりで生まれた混合ハーブ・スパイスの総称で「デュカ(Dukkah)」というものをご存じでしょうか?(ワイン関係の人ならばけっこう知っていると思いますが)
現在、オーストラリアではポピュラーなスパイスですが(地域にもよりますが)、日本ではまだまだ知名度が低いようです。
ナッツ系と、スパイスをミックスして作るデュカはワインを楽しむ上でも非常に優れもの(味の定番はありますが、味わいや混合されるナッツ、スパイス・ハーブの組み合わで種類は無限大にあります)。
オリーブオイルにデュカを入れ、パンや野菜にディップしたり、時には肉や魚料理に塗したり、ドレッシングのベースなどにも使われます。
最も定番なのはアラビアンスパイス(コリアンダー、クミンなど)とナッツ系(ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、ピスタチオ、アーモンドなど)のミックス。
一緒に楽しみたい食材に合わせマジョラム、ミント、ローズマリー、粉チーズ、
乾燥野菜など様々な組み合わせがありますが、商品として日本ではナカナカお目にかかれませんね(あっても非常に高価です、オーストラリアで買っても、それなりのお値段)。
デュカ発祥の「中東以外」で昨今非常に人気が高く、オーストラリアでは沢山のフレバーが販売され、ファーマーズ・マーケットやワイナリーを訪れると、オリジナルブレンドのデュカに出会う事もできます。
国内であまり販売されていないのが非常に残念ですが、良く考えたら自分でつくれば良いのです(笑)幸せな事に、日本ではデュカを作る為の材料が簡単に手に入ります。
では、さっそく手作りデュカにチャレンジしてみましょう! →つづく「実践編」はこちら
(text & photo by Moriaki Higashizawa)
最近のコメント