おしゃれに飲む

マッシモ

リチャード・ユリーンという人物をご存知でしょうか? 世界的に有名なシャンパーニュのエキスパートで、”Champagne2000” の著者。その後 ”Champagne4000” を、そして今年は ”Champagne8000” が発売されました。その彼がイタリアのイタレッセと共に開発した、シャンパーニュ専用のグラスが出来上がったのです。イタレッセのオーナー一族の、マッシモ・バルドゥッチ氏が来日してお披露目をしてくれました。

「リチャード・ユリーン オプティマム」。最適な、という名前です。

テーブル

<RJ オプティマムの誕生>

「F1のエンジンを作るのと同じようなことです」と、今回のグラス製作をふりかえって語るマッシモさん。その心は?

イタレッセは、イタリアのトリエステで1979年に始まった、グラスを中心にしたテーブルウエアの会社です。とりわけデザインが美しいのですが、常に機能性にも併せて目を光らせています。そのイタレッセが今回のグラス開発にあたって、マシーン・メイドにすると決めました。ただし、妥協もしない、と。

「マシーン・メイドだけれど、脚は継ぎ足しではなくすべてつながり、独特のカーヴをつけたフォルムにしました」。

「つまりこれを作るには、特別なマシーン、そしてそれを操る人が必要なのです」。

その点がF1のエンジン製作に共通する。つまりこのグラスは、30年以上のイタレッセの実績、その威信をかけた作品のような存在なのです。

 

さて、実際に触ってみると、軽やか、そして何より細長くてふくらみのある姿がとても綺麗です。

このグラスの構想は3年前の出会いがきっかけとなりました。リチャードと同じスウェーデンの、洗練されたデザイナーユニット クラーソン・コイヴィスト・ルーネ(CKR)、そしてイタレッセが組むことになりました。

既にその時、リチャードの頭の中には設計図ができていたようです。口径、ボールの形と大きさ、高さなど、寸法まで決まっていて、そのバランスを保ちながら、いかにエレガントな姿にしていくか、追求をしていきました。

 

<テイスティング>

シャンパーニュ用のグラスには、フルートグラスから、ふくらみのある丸いボールの形状のグラス、あるいはほぼワイングラスに近いタイプまであります。

 

このグラスの場合、リチャード・ユリーンは「注ぎ入れる量にもこだわった」といいます。そうなのです。フルートグラスにシャンパーニュをななみなみと注いでもらうと、嬉しい反面、香りが楽しめないのが困るのです。RJオプティマムにはプロ・テイスターやワイン・バー用に注ぐ目安の「ライン」入りのものもあるようですが、そのラインはちょうど90mlが入るように計算されています。この量を注げば、液体が空気に触れてアロマが開くのに最適なのです。

 

グラス置きマッシモ曰く「オプティマムと他のワイングラスで比べてみたことがあります。オプティマムはシャンパーニュをクリーンにして、フローラルな香りやミネラル感を出してくれたけれど、オプティマムより大きなワイングラスはイーストの香りが多く出過ぎていると感じたね」。一瞬狭いと感じる口径が、この結果を導いているのです。

 

そして、グラスの底には窪みが見えます。「この底のポイントが泡立ちをよくするんですよ。泡立ちもアロマに影響するので、フレッシュで快活に感じることができます」。

 

リチャードは、ある特定のタイプのシャンパーニュを楽しむためのグラスというよりは、すべてのシャンパーニュの違いをよりよくわかるためのベストな道具を造りたかったのです。

 

ちなみに、どんな泡ものにも万能かどうか聞いてみると「イタリアのフランチャコルタにはOK。でも、プロセッコはフルーティーになり過ぎるかな。ちょっと甘くなり過ぎる」とのこと。シャンパーニュのような、瓶内二次発酵のスパークリングワインに使うのがよさそうです。

 

「他のワイングラスと一緒にテーブルに置いても、違和感のない形状にしたいと思った」というデザイン性にこだわる反面、「もちろんディッシュ・ウォッシャー対応だよ、基本的には業務用だからね」、という意味でも機能的なのも嬉しいところです。

(text & photo by Yasuko Nagoshi)

グラス2 カテゴリー グラス
商品名 リチャード・ユリーン オプティマム Richard Juhlin Optimum
生産者名 イタレッセ Italesse
容量 290cc
原産国 スロヴァキア
原材料 クリスタリン
希望小売価格 2,160円(税込)
輸入元/販売店 イタレッセ/レイジースーザン
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Related Article