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北イタリアのピエモンテはフランスのブルゴーニュに似ていると、よく言われます。中でもバローロ地区は、ブルゴーニュのような畑の正式な格付けはないものの、畑によるワインの味わいの違いなど、バローロ・ファンにとっては深く知りたいことのひとつなのではないでしょうか。

 

そんな人たちにとって、バイブルになりそうな書籍が今年2015年の3月に発行されていました。

イタリアの新聞社「エスプレッソ」が出しているワイン・ガイドの試飲チームのリーダーを務めている、アレッサンドロ・マスナゲッティ氏によるものです。

 

ちょうど、5月半ばにバローロを含むネッビオーロの試飲会に参加して、いくつかワイナリー訪問をしていた時に目にしました。畑の話をしていると、「ほら、こんな本が出たんだよ」と見せてくれたのが、この”MGA”です。Menzioni Geografiche Aggiuntive の略語で、「フランス語でいうクリュ(畑)のことなんだけど、フランス語は使いたくなくてMGAにしたみたいだよ」と、教えてくれました。

 

中を見て驚きました。バローロの概要、様々なデータはもとより、それぞれの畑の位置、3D的な地図、緯度、経度、標高、面積、栽培品種の割合、向き、その畑から生まれるワインの特徴、所有者の名前まで、記されています。しかも、イタリア語と英語の二カ国語ですから、助かります。

 

プロの方々、バローロ・ファンの方々にお薦めの一冊です!

 

書籍“MGA” 50ユーロ

同じ会社が出している、バローロの地図アプリをiPhoneに入れているジャーナリストもいました。

(text & photo by Yasuko Nagoshi)

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