ワインと料理

表紙

5月6月はワイナリーからの来日ラッシュが続きます。

毎回本当に勉強になることが多くて

へぇ、今そんなこと考えているのか! と

自分が思っていることを紐解くきっかけにもなります。

 

IMG_0925しっかり勉強したかったワイナリーの方が来日されました。

マヤカマス。

自分が勝手に思っているカリフォルニアの味わい、とは

なんとなく一線を画しているような気がしています。

赤、白、ともに他とは違う酸味を持っている。

なんていうのか、ぶれない、というか

スジが通っている、というか

太陽の光が持つパワフルさ、というよりは

スゥゥゥっとした冷涼さが光る。

 

マウント・ヴィーダーというエリアの特徴なのでしょうか、

この冷涼さ。

いや、それだけではないなー。

テロワールの力は偉大だけれど、

きっとこのワイナリーはワインメーカーのテクニックというよりか

そもそも造りつづけてきたワインへの考え方、が変わっていないのではないか、

と感じます。

 

IMG_0923いろいろ背景、生い立ちを伺いながらサービスされたのが

この3ヴィンテージ。12,07、97年。

マヤカマス・ヴィンヤーズ シャルドネ マウント・ヴィーダーナパ・ヴァレー。

 

この色合い。違いがすごい。

97年って何していたっけ…あ、ワイン王国が創刊されたタイミングだ。

うわ…

もう話を聞きながら手あたり次第、香りをクンクンしている自分がいます。

待て!ができない子犬みたいです…

 

うん、確信しました。

酸味がぶれない。

とがった酸味、ということではないです。

芯のある酸味。

そして酸味は熟成させてもかわらないラインを持っている。

背骨っていうのかな。

このシャルドネからはそれを感じます。

 

IMG_0930朝からのテイスティングだったためか

ずっと食べることを妄想しています。

この香りから自分は何を食べたいか。

香り、だけを考えるのであればバタークリームのような

柔らかいものがおもしろいなー。

ともにチャーミングなもの。でもベタつかない。

余韻は長くなくて良い。

ホイップバタークリームはどうだろうか。

シャンピニオン。

あの中身だけくりぬいて、たっぷりバターつけて食べたい!

 

口に含んだ瞬間広がる果実のしなやかさ。

これはなんだろう。

あ、すごいことにこれはどのヴィンテージにも共通しています。

違いがある、とするならば、

私の少ない経験から、年数を重ねることに生まれる

小さな複雑さ。それは97年に表現されている

ブレのない旨みから感じる。12年、07年にもその片鱗があります。

 

えーー、これだったら何を食べたくなるか。

今は肉だわ。牛ではない。ブタかトリ。

あ、トリだなー。ロースト。表面をパリっと焼き上げるタイプ。

ソースはなくてもいいね。香り高いブラックぺッパーで試してみたい。

うずら? カモ? どっちがいいかな。

あぁ、悩む。

 

フィニッシュをしての余韻も意識したいわ。

やはり(しつこくてごめんなさい!)

この酸味って疲れないんだよね。

カリフォルニア、シャルドネ、と聞いたら想像できる

パワフルさ、ではなく、エレガントさ。

こっちが優ります。

カリフォルニアでもこのくらいエッジのあるものが存在するのか、と

私は感じてしまいました。

 

総合すると。

何を食べたいのだろう。

うるさく言っている餃子ではない。

そういうことではないの。

素材のもつ旨み、と脂感、とかそこに入ってくるソースのバランス、とか

野菜の濃厚さ、とか

一皿が見事なまでに完成されているもの。

最近何を食べたか、そのなかからずっと悶々しています。

 

そうだ! この一皿がありました。

 

IMG_0814新しくなったフォーシーズンズホテル 丸の内 東京のメインダイニング。

MOTIF RESTAURANT&BAR。

カリナリーシェフに北海道・モリエールの中道博シェフを招へい、

素材をダイレクトに感じさせてくれるコースメニューがとても人気です。

ここでいただいた「エイ」のクラシカルメニュー。

そう、ナンコツまで食べられる、名物料理です。

ジャガイモの深い味わい。

ソースにある洗練された酸味。

エイそのものの肉厚さ。

ナンコツが表現する存在感とワインをしっかり奮い立たせてくれる懐深さ。

 

なんて大げさなのでしょう。

でも絶対この一皿とマッチングさせてみたい。

3ヴィンテージ、同時に。

バーティカルすることから生まれる骨格を感じたい。

 

実現するのならすぐに予約します、いや、絶対するわ。

このワインがもつ魅力をもっと知りたいから。

(輸入元:ワイン・イン・スタイル

(text & photos by Satoko Fujisaki)

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