カステッロ・ディ・フォンテルートリ × ハンバーグ トマトとベーコンの彩り
01/24
Point: 力強さと香ばしさを合わせる
アルゼンチンのマルベックとハンバーグの組み合わせをお知らせしたばかりなのに、また今日もハンバーグです。。。でも、このワインはイタリアはトスカーナ地方、キアンティ・クラッシコ地区の名門が生む赤ワイン。主体となる品種はサンジョヴェーゼ。キアンティ・クラッシコの中でもトップ・クラスの銘柄のひとつなので、とてもしっかりとした味わいです。ワインの味わいが変わったので、ハンバーグの装いをちょっと変えてみました。
こちらは2008年ですが、スパイス、なめし革、熟したチェリーの香りがするものの、まだ香りに堅さがあります。味わいのまだ若々しく、フォンテルートリらしいきっちりとした、かっちりとしたバランスのよい味わいで、酸もタンニンもしっかりとして力強い味わいです。グラスに入れてしばらく経つと、温度も少し上がり、バニラやカラメルのような香ばしさも広がってきます。ゆっくり飲みたいワインです。
現地では、厚みのある赤身の牛肉(5〜6センチ、いやもっと厚いでしょうか?)を豪快に炭火で焼くビステッカ・アッラ・フィオレンティーナと食べたいところでしょうが、日本ではそうもいきません。もちろんステーキやビーフシチューもお薦めですが、今回は前回のハンバーグをアレンジして合わせてみました。
バルサミコとケチャップのソースに、水で戻しておいたドライトマトをスライスして混ぜ込み、更にベーコンをカリカリに焼いて添える。ドライトマトからは凝縮した酸とコクが加わり、カリカリ・ベーコンからは香ばしさと脂が加わりますから、ハンバーグ全体の味が力強く香ばしく変身してくれます。ワインによってソースを工夫するのも面白いものです。
<付記>
このワインを造るのは15世紀まで歴史を遡れる一族で、現在当主を務めるのが25代目。近年のキアンティ・クラッシコの品質向上に大きく貢献した人物たちの一人でもあります。たいていは、キアンティ・クラッシコ→キアンティ・クラッシコ・リゼルヴァという2段階のレンジをもつのですが、マッツェイでは「スーパー・キアンティ・クラッシコ」という概念のものとで「フォンテルートリ キアンティ・クラッシコ」→「カステッロ・ディ・フォンテルートリ キアンティ・クラッシコ」と位置づけています。つまりこの後者がリゼルヴァに相当する銘柄で、最高の区画の最上のブドウのみ使用した上級キュヴェということです。バローネ・リカーゾリのカステッロ・ディ・ブローリオも同じ考え方ですね。
(text & photo by Yasuko Nagoshi)
カテゴリー | 赤ワイン | |
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ワイン名 | キアンティ・クラッシコ カステッロ・フォンテルートリChianti Classico Castello Fonterutoli | |
生産者名 | マッツェイ Mazzei | |
生産年 | 2008 | |
産地 | イタリア/トスカーナ | |
主要ブドウ品種 | サンジョヴェーゼ主体+カベルネ・ソーヴィニヨン | |
希望小売価格 | 6,700円 | |
輸入元/販売店 | ファインズ |
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