安齋喜美子さんの「葡萄酒物語 ワインをめぐるとっておきの17話」小学館より発売!
12/03
昔の人たちは、どんなワインを飲んでいたのだろう? 時々そんなことを思ってみるものです。だって、ワインはヨーロッパの生活に根付いた、なくてはならない存在なので、特別な下戸の人以外はみな飲んでいたにちがいないからです。そんな疑問に応えてくれるだけでなく、読み物として面白い、安齋さんの力作です! 宇野亜喜良さんのイラストも素敵ですよ。
登場するのは歴史的人物たち。グレース・ケリー、ルイ14世、ナポレオンにシャネル。それに、マリア・テレジアア、マリー・アントワネット、モーツアルトの話もあります。フランスを中心とした、貴族、音楽、芸術の世界を垣間見ながら、彼らが愛したワイン、シャンパーニュの出番が来るのを待ちます。
ほとんどが、多くの文献を紐解いて精密に書かれた話なのに、面白いことに最後の第5章だけちょっと雰囲気がちがうのです。そのひとつが「『ベルばら』的ワイン考察」。安齋さんも「ベルばら」から大きな影響を受けたようで、「フランス革命は池田理代子氏の『ベルサイユのばら』で覚えた」。とあります。好きが高じて? 当時(現実)の各界の人々が愛飲していた銘柄から推測して「ならば、我らがオスカルは? いったい何を飲んでいたのだろうか。少し、妄想してみたい」。と、話が続いていくのです。
ワイン好きの人だけでなく、歴史好きの人、映画やファッションに興味がある人にも楽しい内容です!
そうそう、巻末に登場するワインの解説もあります。シャンパーニュが多いですよ。
(text & photo by Yasuko Nagoshi)
カテゴリー | 単行本 | |
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書籍名 | 葡萄酒物語 ワインをめぐるとっておきの17話 | |
著者名 | 安齋喜美子 | |
発行日 | 2014年11月4日 | |
ISBN | 978-4-09-388362-7 | |
出版社 | 小学館 | |
定価 | 定価(本体 2,000円+税) |
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