美味しい生活

とにかく色々なスパイスで試してみると新しい発見があるのです。表面に色とりどりのスパイスを付けて盛りつけるだけでもテンションあがります!

とにかく色々なスパイスで試してみると新しい発見があるのです。表面に色とりどりのスパイスを付けて盛りつけるだけでもテンションがあがります!

昨今、羊肉も含めた肉全般がブームと言う事もあり、肉に合うスパイスについて良く聞かれる事があります。熟成肉が流行しておりますが、肉の楽しみ方はそれだけでは無い事は言うまでもありませんね(長期熟成してないと価値が無いような風潮は好ましくはないと肉屋の独り言。どちらにも良さはありますが、この話はまたいつか)。

 

特に現在では、永きに渡り定番と思われていた香辛料・香草のみならず、様々なものが手に入るようになりましたから、これを楽しまない理由はありません。楽しまなきゃ損です。

 

ワインの香りを表現する時にグリーンペッパーの香り、ナツメグの香り、クローブの香りなど、香辛料の香りに例える事も多いようですから、その香りを料理にプラスすれば、ワインとの距離がぐっと縮まる可能性だってあるはずです。

 

スパイスの使い方は教科書通りにする必要はありません。個人的には自由であるべきだと思います。様々な組み合わせから、食材と自らの好みに合わせてチャレンジしていきます!!もちろん、失敗だってありますが、恐れずに!既成概念を取り払って、様々な香辛料で遊んでみました。

 

本日使用した香辛料や香草を書いてみましょう。既にミックスされているものもありますが、全部で40~50種類以上あったはずです(使っているうちに分からなくなりました(汗))。

 

ブラックペッパー、クミン、オニオン、ローズマリー、タイム、コリアンダー、スマッグ、シナモン、カルダモン、ガーリック、チリ、レモンピール、昆布、ブラウンマスタード、ホワイトペッパー、パプリカ、ターメリック、キャラウェイ、アニズ、ジンジャー、ラベンダー、アジョワン、メース、スモークペッパー、フェヌグリーク、オールスパイス、ホワイトペッパー、チャイブス、タラゴン、マジョラム、リーキ、セロリ、ローズマリー、ボーネンクラウト、パセリ、セイボリー、セージ、ゴマ、※ベールラオフ、トリュフ、※レモンマートル、※ドリゴペッパー、※ソルトブッシュ、※ワトルシード、※オーストラリアン・ビャクダン、花椒、スターアニス、チンピ、まだまだあります。

 

中には聞いた事がないであろう「レア」なものも含まれていますが、興味があれば調べてみて下さい。特にレアかな?と思うものには※印を付けておきました。

 

スパイスって、こんな感じで並べるだけでもワクワクしますよね!全て並べ終わって、使用した指をなめてみたら予想以上に美味しかったのは余談です。

スパイスって、こんな感じで並べるだけでもワクワクしますよね! 余談ですが、全て並べ終わってから、使った自分の指をなめてみたら予想以上に美味しかった!

これらのスパイスを自由に組み合わせ、羊肉を食べて楽しいと感じる組み合わせを見つけようというのが今回の遊びです。なぜ、これらを選んだかというと「寄せ集め・うちに有ったから」それだけの理由(笑)殆どは市販されている粉末や乾燥したものです。

 

適当に混ぜ合わせてOKとはいえ、途方もない組み合わせが出来てしまうので、頭の中で何かテーマを持って組み合わせていきます(ハズレる事もありますが)。

 

名付けてスパイスフォンデュ(仮称)!塩味だけで焼いたラム肉の周りに好みのスパイスをずらりと並べ、自分流で付けて食べる!予想以上に楽しい!

名付けてスパイスフォンデュ(仮称)!塩味だけで焼いたラム肉の周りに好みのスパイスをずらりと並べ、自分流で付けて食べる!予想以上に楽しい!

まずは、ずらりと並んだスパイスに肉を付けるだけのスパイス遊び。昨今、羊肉の食べ方として注目を浴びている中国東方地区の香りをイメージ。当然オリジナリティも出し選んだのは、コリアンダー、スマッグ、シナモン、カルダモンの4種類と塩。もっとも安価な羊肩肉を適当に焼き、肉を中心に置き、好みのスパイスを小皿に少しずつ取り分け、指で混ぜたら肉に付けて食べてみる。驚くほど旨いし面白い!!このままお店で出せます!が、中国東方地区には着地しませんでした(笑)

 

次は、もう少し無国籍な感じで遊んでみました。使用たのは、コリアンダー・ブラウンマスタード・ブラックペッパー、パプリカ、ターメリック、クミン、キャラウェイ、アニス、カルダモン、ジンジャー、ラベンダー、アジョワン、メースの13種類と塩。想像つきますか?この香りと味。中華~中東の間で食べるとこんな香りがするのかな?と脳内は世界旅行気分です。面白い!

 

ギュロスは通常ケバブみたいな料理ですが、串にさせば中国東北地方とギリシャの脈絡もない融合!自由で良いのです。ザジキをタップリつけて食べます。

ギュロスは通常ケバブみたいな料理ですが、串にさせば中国東北地方とギリシャの脈絡もない融合!自由で良いのです。ザジキをタップリつけて食べます。

ちょっと飛んでギリシャ辺りに。オプションも用意しつつ楽しみます。

 

これは角切りにしたラム肉を串に刺し、ギュロス(ギリシャのケバブみたいなもの)をイメージしてパプリカ、セロリ、パセリ、マスタード、胡椒、マジョラム、オニオン、キャラウェイ、ガーリックで調味。

 

ザジキ(ヨーグルトとニンニクにキュウリを入れた定番ディップみたいなもの)を付けて楽しむと最高に旨いのですよ。

 

そうそう!レモンマートルと言うオーストラリアのブッシュタッカーをザジキに少し振りかけると清涼感が倍増しました。酸味は無いのに、レモンよりレモンの香りがするハーブです。

 

骨付きラムを焼く場合は背脂を下にして焼き始めると、背脂部分がカリカリに焼けて旨いのです。弱火で脂肪を絞り出すように焼きましょう。余分な脂肪は捨てながら。

骨付きラムを焼く場合は背脂を下にして焼き始めると、背脂部分がカリカリに焼けて旨いのです。弱火で脂肪を絞り出すように焼きましょう。余分な脂肪は捨てながら。

定番もご紹介しておきましょう、テーマは自分流プロヴァンス。

 

ローズマリー、ボーネンクラウト(日本語では「木立薄荷(きだちはっか)」 )、バジル、タイム、オレガノ、マジョラム、ウイキョウ等、ちょっと捻りを加えた全てをオリーブオイルに入れ骨付きラムとマリネ。焼きあがったら仕上げにトリュフ塩をパラパラと。

 

どんなワインが飲みたくなるでしょう?これは想像の範囲内の香りですが、安定感のある旨さです。

 

カツレツは旨い!特にラムのカツレツはラム好きならば豚や牛を超えます。カリカリに焼いて楽しみましょう。

カツレツは旨い!特にラムのカツレツはラム好きならば豚や牛を超えます。カリカリに焼いて楽しみましょう。

最後は想像&ノリで作ったイタリアン(カツレツ風だから)?

 

道産子定番の「ラムロール肉」という丸い形状をした最も安価な肉をカツレツに。驚くほど豪華な一品になるのです。

 

使用したスパイスはバジル・パプリカ、ベールラオフ(ヒトビロの一種)、オニオン・ブラックペッパーを粉チーズとともに細かいパン粉とミックス(他にも入れた気がしますが、正確にはおぼえておりません・・・)。多めのオリーブオイルで揚げるように焼くだけです。

 

当然、ワインのおつまみにもぴったりでお手軽、且つ旨いのです。

 

試したものを全部書くと名越さんが編集するのに困るくらいのページ数になるので、このくらいにしておきますが(あと50くらいある)、なにせ楽しいスパイス遊び!!

 

特にレアな香辛料やハーブが手に入ったら是非チャレンジして下さい。先入観を取り除けば新しい味わいの世界が待っているはずです。

 

もちろん、羊肉だけじゃなく、牛・豚・鶏や魚・野菜、なんでも楽しめます。

 

こんなに自由な味わいの世界に飛び込めば、ワイン選びがますます楽しくなることでしょう。いつの日か、世界中の誰もが想像しなかったワインとスパイスの相性に出会うかも知れません。

 

ただ、香りが強いものも多いので適量で楽しんで下さい。ワインの味も香りも吹っ飛んでしまうものも多いですが(笑)、それもまた楽しいでしょう。

 

ちなみに記事にしたものは成功例です(あまり冒険的でないでしょ?)。失敗例の方がこの記事の5倍くらい書けます(笑)

 

では、次回はオーストラリアからお届けします(きっと)!

(text & photos by Moriaki Higashizawa)

 

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