おしゃれに飲む

イギリスといえば、長いワインの歴史の中でワインの消費国であり、多くのワインを育ててきた国、というイメージが強い国です。そのイギリスの南端で、最近スパークリングワイン造りが盛んで、ちょっとホットな話題です。既に40軒以上もワイナリーができているとか。BB&R取り扱いの数種類を、イギリスのおつまみと試してみました。

ワイン4本

イギリスは、寒くて雨も多いのでぶどう栽培はほとんどしていないと思っていましたが、実は「イギリス南部では、ローマ時代からぶどう栽培をしていました。もっとも国政的なレベルに達したのはここ30年のことですが」と、BB&Rのジュリアン・スティーヴンスさん。

そもそも、BB&Rは300年前にスパイス、お茶、コーヒーを取り扱っていた店で、ワインの扱いは200年前からだといいます。1901年に、エドワード1世からロイヤル・ワラントを授与された会社でもあります。

 

英国政府観光庁のアシュリー・ハーヴィーさんによりますと、ロイヤル・ワラントは800の会社と個人が持っているそうです。英国王室御用達の認定ですね。エリザベス女王、エジンバラ公、チャールズ皇太子それぞれに決定権があり、何年以上使っている、とか、5年ごとに更新される、とか、色々な約束事があるようです。イギリスに旅する機会のある方は、ロイヤル・ワラントをチェックするだけでも楽しそうですね。

 

さて、イギリス南部で造られる4種類のスパークリングワインを味見させてもらいました。ちょっとした印象を記しておきます。

 

コーツ&シリーコーツ&シーリー ブリュット・リザーヴ/ハンプシャー地区

シャンパーニュの3品種をブレンドしたもので、シャルドネがメインのようです。レモン系柑橘類を思わせるキリッとした香りと酸のエレガントなタイプです。

 

リッジヴューリッジヴュー・エステイト ヴィクトリア・ロゼ2009/サセックス地区

ムニエ63%にピノ・ノワール27%という、黒ぶどうだけで造られたロゼ。オレンジピンク色で、ソフトでフルーティーな香りが印象的です。味わいはドライでミネラリーな堅さも感じられ、食中酒として活躍しそうです。

 

 

 

キャメル・ヴァレー ピノ・ノワール ブリュット2009キャメル/コーンウォール地区

ピノ・ノワール100%のブラン・ド・ノワールです。コーンフォールはもともと温かい貴公の地域のようですが、特に2009年は夏が暑かった年です。それを反映し、甘く熟した赤い果実の香りが華やかで、味わいもふっくらとして厚みがあります。

 

ガズボーンガズボーン・エステイト ブラアアン・ド・ブラン2010/ケント地区

シャルドネ100%のブラン・ド・ブランです。とても有名な造り手さんです。とても若々しく、シャルドネならではのエレガントさが綺麗に表現されています。ブラン・ド・ブラン好きの方たちに、是非試してみていただきたいアイテムです。

 

 

 

メニューそれから、かつてイギリスは食事は美味しくない、というレッテルを貼られていましたが、実は世界の最先端の食はロンドンにあり、と聞くことが多くなってきました。あまりロンドンを訪れる機会はないので、実際のところをお伝えできませんが、ちょうどいくつかのお惣菜を試すことができました。

 

ローストビーフはもちろんのこと、キュウリのサンドイッチ、カレー味の野菜のピクルス、ミートパイ、ミニソーセージパイ、それに一度食べてみたかったデザートのイートン・メスまでありました! イートン・メスは、NHKの「妄想ニホン料理」でお題になったデザートでもあります。

 

この日にお惣菜を提供してくれた方の英国料理のお店が、年内に飯田橋あたりでオープンするようです。イギリスの食も面白そうなので、チェックしてみたいと思います!

アフタヌーン・ティーならぬ、イブニング・スパークリングワインができるとよいですね。

(text & photos by Yasuko Nagoshi)

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