おしゃれに飲む

やさしいタッチのイラストです。

今、ワイン造りをはじめワインに関する仕事で海外にて活躍している日本人の数は、どのぐらいでしょうか? ブルゴーニュー、ニュージーランド、オーストラリア、カリフォルニア、、、。年々、海外在住のワイン関係者の数は確実に増えています。造り手さんではありませんが、その先駆けともなったワイン研究者の富永敬俊博士夫妻と愛鳥の「きいろ」にまつわる話が、可愛らしい絵本になりました。

物腰が柔らかく穏やかな、でもとても情熱的な人物。故・富永敬俊博士はそういう印象の人でした。そして同時に多くの人から親しみを込めて「タ

白衣姿の研究者(タカさん)が見つけたのは?

白衣姿の研究者(タカさん)が見つけたのは?

カさん」と呼ばれる、ワイン愛好家の一人でもあり続けたのではないでしょうか。タカさんが渡仏して、ボルドー第二大学醸造学部の高名なドゥニ・デュブルデュー教授の門戸を叩いたのが1990年。まだ日本で赤ワインブームが起こる前のことです。どうしても!と頑なにデュブルデュー教授の元での研究を願い、叶った後の生活の中で、この絵本の主役でもある「きいろ」との出会いが生まれます。

白ワインの香りの研究に躍起になり、ストレスが溜まることもあったのではないでしょうか。そんな中で小さな黄色い鳥「きいろ」が登場して、タカさん夫妻の家族の一員のような存在になっていくという、ほのぼのとした、そしてしっとりとしたストーリーです。

「きいろ」と乾杯!

「きいろ」と乾杯!

富永博士は、白ワイン用ブドウ品種のひとつであるソーヴィニヨン・ブランから、品種独特の香りを生む素となる「プレカーサー」の存在とメカニズムを解明するという快挙を成し遂げます。そして更に、日本独自のブドウ品種「甲州」でも同様のプレカーサーが存在し、それをどのようにすれば引き出すことができるのかを、シャトー・メルシャンと共同研究を行いました。「シャトー・メルシャン 甲州きいろ香」がその結果創り出された白ワインです。これによって、日本の甲州ワインの世界が広がったことはいうまでもありません。

ただ、残念なことに富永博士は2008年に53歳の若さで急逝されてしまいました。本当に残念でなりません。ただ、「きいろ」の話を絵本にすることは、かねてからの願いだったといいます。そして、ようやく実現に至った絵本出版を記念して、絵本のイラストをラベルデザインに使用した「シャトー・メルシャン 甲州きいろ香 en Hommage a Taka (タカさんへ敬意を込めて)」も限定発売されました。「きいろ香」誕生の一躍を担った「きいろ」の話、お楽しみください。

<付記>

富永博士の研究をもっと詳しく知りたい方には、2003年発行の「きいろの香り」もお薦めします。

「甲州きいろ香 en Hommage a Taka」のラベルもお楽しみに。

「甲州きいろ香 en Hommage a Taka」のラベルもお楽しみに。

カテゴリー 書籍(絵本)
書名 いとしい小鳥 きいろ
石津ちひろ
ささめやゆき
原案 富永敬俊
ISBN 978-4-309-90984-4
希望小売価格 1,600円
発行/発売 ハモニカブックス/河出書房新社2013年4月30日発行
カテゴリー 書籍
書名 きいろの香り
著者名 富永敬俊
A5版  368ページ
発行 2003年5月20日
ISBN-10 489479067X
希望小売価格 2,800円
出版社 フレグランスジャーナル社
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