ワインと料理

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Point: フレッシュ感となめらかさを合わせる

マルセル・ダイスは何度かご紹介したことがありますが、フランスのアルザス地方のカリスマ的な造り手です。そのダイスの畑から、北イタリアはピエモンテ地方に引っ越しをした苗木で造ったリースリングがあるというのです。どんなワインになっているのか、とても気になります!

 

バローロの造り手G.D.ヴァイラの「ランゲ・リースリング ペトラシーヌ2012」です。蜂蜜レモンや、まだ少し固めの桃、スモモと杏の中間的な果実ミラベルのようなニュアンスの、甘酸っぱい香りがします。食欲が湧く香りです。なめらかな食感で、酸はキリッとしていてクリスピーにも感じられるほどフレッシュで、後味がとても爽やかで綺麗です。あたり前ですが、マルセル・ダイスのワインとは性格が異なります。でも、これもまた魅力的です。

 

どうやら、より複雑性を出したいという理由で、ダイスの複数の苗木だけではなく、ドイツからも苗木を取り寄せたようです。「ドイツのミネラルと酸」と「アルザスのボリュームとクリーミーさ」を求めて1986年に植樹したといいます。アルド・ヴィラという人物がヴァイラのオーナーですが、赤ワインで有名なピエモンテ、しかもバローロで初めてリースリングを植えた人物です(今ではリースリングの栽培も増えています)。どうしても白ワインも造りたかったそうですよ。

 

何か食べたくなるフレッシュな味わいで、ふとブルゴーニュ地方名物のチーズ味のシュー、グジェールを思い浮かべましたが、せっかくピエモンテ地方なので、何か関連のある料理を考えたくなりました。ただ、ピエモンテ名物は赤ワインに合いそうな料理が多いのです。白に合いそうなものは、リゾット類かアニョロッティと呼ばれるラヴィオリのようなパスタでしょうか。

ズッキーニとトマト(種の部分ははずして)はみじん切りにして、皮側にたっぷり詰めました。

ズッキーニとトマト(種の部分ははずして)はみじん切りにして、皮側にたっぷり詰めました。

ならば夏で蒸し暑いので、ラヴィオリならぬ冷たい水餃子にしよう! と決めました。リースリングは野菜を美味しく食べさせてくれるので、夏野菜をたっぷり入れて。

 

ということで、鶏挽肉+ズッキーニ+トマトを使った、夏野菜の冷たい水餃子を用意しました。ポン酢で食べると、ちょうどよいハーモニーです。

 

このワイン、価格はおよそ5,000円で販売しているようです。安くはありませんが、とてもハリのある香りと味わいで、温度が上がっても翌日でも遜色なくストラクチャーがしっかりしているので、何年か置いておきたい白ワインです。まだ固い果実の香りが主体でとても若い段階でしかありません。しかも素性の確かな苗木ですから、余裕のある方には熟成させてより複雑性が出てくるのを待ってみていただきたいものです。

 

(輸入元:テラヴェール)

(text & photo by Yasuko Nagoshi)

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